プロミスタの銀行でお金を下ろし、カフェで朝食を取り、スーパーで食料を買った。すばらしく美しいサン・マルティン教会がすぐそこにあった。中には入れなくて残念だったが外で眺めているだけでほれぼれするようだった。
ポプラシオン・デ・カンポには小さな元小学校校舎の宿があった。管理がすごく厳しいと案内書に出ていたので刺青系はこういうところに来ないだろう。ところが無人でまったく自由だった。夜になってやっとバールのお兄さんが現れお金を集め、スタンプを押し、冗談を言って笑いながらすぐ消えてしまった。
マドリッドからの五人グループがいた。エレーネという小学生のお母さんだという人と校庭だった庭で話す。子供はパパと一緒においてきている。友人達と来ている。全行程を歩かず明日の街からマドリッドにバスで帰るらしい。昨日の宿も同じところだったらしい。落ち着かなかったね、と同じ考えだった。
彼らと村を散歩しレストランに入る。コーヒーを飲んでからゲームをすることとなった。地元の人たちがよくテーブルを囲んで遊んでいる物だ。サイコロでのすごろくだった。知らないからやらない、と言ったのだけどやらされた。エレーヌが手伝ってくれた。控えめに参加していたせいか、二度ともトップで上がってしまった。
ノブヨ、チャンピオン!!
彼らは今日はカリオン・デ・ロス・コンデスへ行くといっていた。私はその前の村ぐらいで泊まるだろう、と彼らに言ったけどその村に着いたらまだ早いし体調はいいしでカリオンまで来てしまった。
大きな街だ。アルベルゲは三箇所もある。だからあの窓辺に忘れて来た新しいサンダルに彼らが気がついて私のだと分かり、私のために持ってきてくれるであろう、と固く信じていたのは何故だろう。
すごい、本当にそうなった! 彼らはたまたまこの宿を選んだ。アルベルゲのコンクリートの中庭でオランダ人のおじさんたちと缶詰めとパンの食事をしていたら彼らが中庭に入ってきた。笑顔でサンダルをぶら下げて。
一緒に食事をしていたオランダ人が「必要な物はこの道ではヤコブ様が守ってくださる」と私に告げた。
夕方彼らと散歩に出た。街を抜け河を渡りかなり遠くまで歩く。サン・ゾイロという古い修道院の見学。カミーノに関する書物、記録のセンターとなっている図書室があった。古風なつくりの美しい部屋。日本語の本もあった。ドイツ語で標語が大きく書かれていた。『道が目標である』と。
道 が 目 標 で あ る
Der Weg ist das Ziel.
サンティアゴが目標でないことは分かっていた。 その言葉に出会ったことがうれしかった。