朝、雨。
22kmの山道を抜けた半日。街道筋の小さな町に出た。ツビルだ。待っててくれたマリーとリリーと三人で買い物をして夕食を作った。彼らはヴェジタリアン、私はほとんどヴェジタリアン。野菜の卵とじのつもりが、トマトも火を通すと私が主張したので野菜が多すぎてしまった。キッチンにはフランス語、ドイツ語、英語、スペイン語が飛び交っている。身支度のしゃきっとしたポルトガルのお姉さんがいた。
いびきの彼女が又現れた。二つ部屋があって別のほうだったのでほっとした。「音楽だと思えばいいじゃない」とフランス人と日本人のハーフだという女の子(彼女はロングスカートの裾が泥だらけになろうが普段着のままで来てしまいました、という気楽さ)が言ったけど「あなた、それは甘い、ハードロックなのよ!」と二晩の被害者は言わざるを得ない。ひげ面のの優しい彼氏は日本語がほんの少しできる。
トリニダッド・デ・アレまで19km、また山道だった。マリーたちはパンプローナまで行く、と言っていたが私は今日はもう歩きたくない。歩くペースが違うからどこかで彼らとお別れと思っていたが、ここでか。ポルトガルのお姉さんが「伝えておく」と言って先にいった。
山から下りてすぐの橋のたもとに建つ修道院に宿を取る。玄関から聖堂の中を通って暗い迷路を抜け美しい中庭に出た。その奥が宿舎だ。ヴァレンティーノという年取った修道士がニコニコしていて親切だった。洗濯機でてこずっていたので、「古いんでしょ」というと、「そう、私やあなたのように」と大笑い。スペイン語を辞書片手にスタートする(半年特訓した)
静かな奥の部屋、8人用なのに私ひとり、ラッキー!後から来たほかの人たちは他のところに詰め込まれていたみたい。キッチンがあったので、ひよこ豆、ブロッコリー、オイルサルディーン、卵とパンで夕ご飯から朝食とお弁当まで作った。
翌朝、森で拾った杖は外壁に立てかけおいたので外扉が閉まったために取れなくなってしまった。出口が入っところと違って裏口になっていたから。