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釜利谷鳶の餌付け2
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その後しばらくは、雨が降ったり、来客があったりで、なかなか、鳶を
ベランダに呼ぶ機会がありませんでした。でも、あの日、鳶と交流を持った
お蔭で、普段でもあの、ヒューヒュルルル〜ンという鳶の鳴き声を聞くと
空を見上げて鳶の姿を追うわたしたちでした。東急ハンズへ行けなかったので、
おもちゃ屋でパチンコを探してみたり(結局ありませんでしたが)
駅前のユニーでお買得のソーセージを買ってきたりと、
わたしたちは次の機会を待ち望んでいました。
3月20日春分の日。この日は、朝忙しくて、ベランダでの朝食は
取れなかったのですが、昼過ぎに布団や洗濯物を干していると、
彼らはやってきました。冷蔵庫から用意しておいた特売ソーセージを出し、
ベランダの手摺で1センチ幅に切って彼らを待ちます。
遠く北の空に浮いていた彼らが、わたしたちが手を振ると、
こちらにやってくるのですが、最初は通り過ぎてしまいました。
「ご飯を食べている様子がないとだめなのかなぁ?」
「気流の関係じゃないの?
上昇気流がないと上へ昇れないから近づいて来ないのかもしれないよ。」
「う〜ん?」
「朝、日が昇って、陸地が暖まってこの辺りの高台に上昇気流が出来ると
来るんだよきっと」
などと言いながら、夫は諦めたのか、部屋に入って借りてきたデジカメで、
HPに載せる真空管の写真の試し撮りを始めます。
わたしは、洗濯物を干し終わっても、まだ諦めきれずに、布団の干してある
ベランダの手摺にもたれかかって、彼らの飛んでいった南の空を見上げて
いました。布団の横には、さっき切ったソーセージが乾燥して少し縮こまった
様に転がっています。
鳶の行ってしまった空は、わずかに曇っていますが、紫外線が溢れていて、
上空を見上げると、眩しくて、目を細めずにはいられません。
と、ひょいと振り返ると、北側の屋根の上にチラッと黒い影が一瞬見えて
消えました。
「あっ!来た!おおぃ!おおぃ!おおぃ!」
わたしは、ソーセージを手に持って、一生懸命、鳶がいる方角に手を
振りました。すると、何羽かがやってきます。
「来たよ!来たよ!来たよ!
ガーさ〜ん!来たよ!」
この日は、ソーセージを用意しておいたので、夫婦二人で大騒ぎで、
ソーセージ投げをし、何羽かソーセージにありついたのでした。
しかし、鳥類という物は飛びながら、足で餌を食べられるのですね!
空中で、直径2センチ幅1センチのソーセージをわたしたちの投げ方に
合わせて器用に取って、旋回しながら、食べる様は、なかなか凛々しくもあり、
可愛いくもありという感じです。
夫の方がコントロールが良いので、鳶もその気で、飛んできますが、
わたしが投げると、どうもあっちの方へ行ってしまうので、
“こいつ、どうかな?”
という感じで、飛んできて、結局、ソーセージは庭に落ちたり、隣の屋根!
に乗ったりしてしまいます(その後この屋根ソーセージは風でお隣の庭へ
落ちました。野良猫の餌になる予定です)
(野良鳶とは言え、野生の鳶ですから、あまり生態系を崩すような、餌のやり方をしてはいけないと思いますが、週に一回位こんな一時を過ごすのは乙な物です。日々忙しく、なかなか動物飼えないわたしたちには、なかなか楽しい一時でした)
e-mail : mixseeds@seaple.icc.ne.jp
平成9年5月吉日 ペ−ジ制作:たぬ