全金属管

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ここでは、RCAの開発したAll Mtal Tubeを中心に、日本、ドイツ、ソ連の金属管ついてを紹介します。

 

1. メタル管関連の文献について

 

 最近、メタル管は中が見えないためオーディオ用途ではあまり流行らないため、いい物が比較的安く入手出来ます。しかし、製造された年代により変異があり、収集の対象としておもしろいと思います。私もメタル管が好きで、特にその開発や製造方法の変化に興味があります。今までに参考にしたメタル管関連の文献を紹介したいと思います。

 

1. All-metal receiving tubes : ELECTRONICS, May, 1935, P148-149.

  工業的な観点からメタル管の波及効果を述べ、またGEW.C.White, G.F.Metcaf,J.E.Beggs, R.J.Bondleyをメタル管開発の中心として紹介しています。この文献からもメタル管は、発売元のRCAではなくてGEで開発されたことが判ります。

 

2. The manufacturing technique : G.F.Metcaf,J.E.Beggs; ELECTRONICS, May, 1935, P149-151.

 フェルニコ合金による封着法、特徴(シールド効果、耐震性)等が述べられています。発表した管種については述べられていませんが、広告や巻頭の部分には出ているかもしれません。

 

3. All Metal Tubes for Radio Receiving and Industrial Power Purposes : H.J.Nolte, J.E.Beggs, T.A.Elder; GENERAL ELECTRIC REVIEW, Vol.38, No.5.P212-218(May,1935).

 あまり紹介されていませんが重要な資料だと思います。ラジオ受信用メタル管の他にサイラトロン等工業パワーメタル管の構造、特徴を説明しています。図は文献2と同じ物が使われていますが、こちらの方が種類が多く鮮明でこちらが元のようです。

 

4. Making Metal Tubes : ELECTRONICS, September, 1935, P31-37.

 RCAHarrison工場の製造工程を写真で紹介し、メタル管とMG管の従来ガラス管の比較表、メタル管のピン接続、特性を述べています。この時点で、6D5, 25Z5-MG, 6B6, 6P7が表に載っています。

 

5. The Beam Power Output Tube : J.F.Dreyer,jr; ELECTRONICS, April, 1936, P18-35. BEAM POWER TUBES : O.H.Schade; Proc.IRE, Vol.26, No.2, P137-181(1938). NEW DEVEROPMENTS IN AUDIO POWER TUBES : R.S.Burnap; RCA Review , Vol.1, P101-108(July,1936).

 ビームパワー管の6L6の開発、特性について述べています。初期の6L6はボタンステムではなくフェルニコのアイレットとガラスビードによって封着されています。また、J.H.O.Harriesのクリティカルディスタンス管の考え方を取り入れていることがわかります。

 

6. APPLICATION OF VISUAL-INDICATOR TYPE TUBES : L.C.Waller; RCA Review, Vol.1, P111-125(Jan,1937).

 6L6と同型の1インチ低電圧・高真空ブラウン管RCA 913が紹介されています。珍しい全ST管で構成されたオシロスコープの回路図も掲載されています。前半はマジックアイの6E5が詳しく説明されています。

 

7. BATALUM, A BARIUM GETTER FOR METAL TUBES : E.A.Lederer and D.H.Wamsley; RCA Review, Vol.2, P117-123(July,1937).

 メタル管では、ゲッタを飛ばすために高周波加熱が使えません。当初は外部からバーナーであぶって加熱していました。この文献では、コイル状のヒーターに室温では安定なBa-Al 合金を入れ管内でヒーターを加熱しゲッタ膜を得る買oタラム買Qッタを紹介しています。これにより最初のメタル管にあった管側壁の小さな丸い膨らみが無くなりました。

 

8. SINGLE-ENDED R-F PENTODES : R.L.Kelley, J.F.Miller; ELECTRONICS, September, 1938, P26-28.

 ボタンステムによるメタル管のシングルエンド化とプロトタイプ(6SK7,6SJ7)の特性について述べられています。

 

9. NEW TELEVISION AMPLIFIER RECEIVING TUBES : A.P.Kauzmann; RCA Review, Vol.3, P271-289(Jan,1939).

 テレビの高帯域増幅用の高Gm1851, 1852, 1853の開発、構造、特性について述べられています。1851は独特の外形で、一般名は付きませんでしたが、後に18526AC718536AB7になりました。

 

10. RECENT ADVANCES IN BARIUM GETTER TECHNIQUE : E.A.Lederer; RCA Review, Vol.4, P310-318(Jan,1938).

 ベリリウム化バリウムを凹型に成形したタンタルリボンに入れ、文献7BATALUMと同じ様に抵抗加熱してゲッタを方向性を持って飛ばします。 BATALUMは方向性がないのでシールド用の金属箱が必要でした。

 

11. HISTORY AND DEVEROPMENT OF THE ALL-METAL RADIO TUBE : Bro.Patrick Dowd; Old Timers Bulletin Vol.16, No.4(1976) and Vol.17, No.1(1976).

 AWCメンバーの有坂さんからコピーをいただきました。 メタル管の全容が判る良い文献です。

 

 以上はGE/RCA系のメタル管の開発製造の主な文献ですが、11の文献を除いてペンシルプレート型の5Z4には触れられていません。その形からCatkin管との関係が考えられますが、どうしてCatkin管にない整流管が作られたか興味があります。また、大塚さんの著書「クラシックヴァルヴ」P199のプレートが大きく長い旧型のRCA 83V(私は現物を見ていないので)との関係も気になっています。ご存じの方は是非ご教示下さい。

(AWC会報に掲載された物を一部変更しました)

 

2. あまり見かけないメタル管

5961.jpg (41564 バイト)

5961(Sylvania製) 青いメタル管、6SA7の耐震長寿命管

11C5.jpg (59109 バイト)

11C5(仏MAZDA製) フランス製の11Vヒーターのメタル管、構造は最旧形6C5と同じ

次回に続く。

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平成10年3月15日  ペ−ジ制作:が−