城駿一郎「大江戸始末屋稼業」シリーズ(学研M文庫、既刊4冊)
※書評は2巻まで。
今回も酷評します。
これは「暴れん坊将軍外伝」です。
以上。
……自主制作映画でやってくれ。
<2005/04/03追記>
第2巻の書評で「中町奉行所なんか存在しねーよ」みたいなことを書いてしまいましたが、存在する旨の指摘がURL付きでありました。URLで参考文献として挙げられている『日本歴史地名大系 第13巻 東京都の地名』(平凡社 2002.07)に目を通し、存在していたことを確認しました。
勉強不足でした。すいません。吊ってきます。
ひょっとすると第2巻以降このシリーズの時代考証は平均レベルに達したのかもしれません。
読むなら第1巻は端折って読むのがよいのではないかと(えー
第1巻「旋風の剣」(2002)
舞台は享保元年(1716)8月。
ですが、廣済堂文庫の「神保鏡四郎事件控」シリーズ同様、将軍以外は全て架空の人物です。
大岡越前が登場しない吉宗って何?
……何で俺、こんな本の書評やってるんだろう……。
文章表現について
「神保鏡四郎事件控」シリーズ参照。
全部同じです。
平常文内に突然混入される独白がキモイです。
エロいりません。
2巻以降も同じです。
時代考証について
目安箱設置は享保6年(1721)です。
正眼の構えと地擦りの構えは両立しません。
あとは別にいいや……。時代劇だし……。
内容について
粗筋補足。
互いに惹かれ合った越後一色藩士・加納又四郎と、一色藩の抜け荷を探っていた公儀隠密伊賀くノ一・お竜。
添い遂げるために2人はそれぞれ脱藩と抜け忍の道を選ぶ。
しかし又四郎の計画は露見しており、上意討ちの藩士を斬るも、待ち伏せしていた伊賀者に斬られてしまう。
それを知らぬお竜は待ち合わせに現れない又四郎を疑い、単身逃亡する。
やがて己の誤解を知ったお竜は又四郎の死の真相を知るため江戸に赴く。
一方、又四郎の知己である筧格之進は一色藩の抜け荷を知り、国元の藩主に伝えるために江戸を逐電しようとするが、やはり露見し殺されてしまう。
かつての同僚である伊賀組同心に命を狙われる身となったお竜は、唯一の手がかりである格之進の死に際に居合わせた浪人・相良兵太郎を疑い接触を試みるが、あっさり見破られ兵太郎から事情を聞き誤解を解く。
やがて2人は協力して加納又四郎の仇討ちと越後一色藩の抜け荷の謎に挑むことに……。
……こんな感じです。
何つーか、ヒロイン猜疑心強過ぎじゃねぇですか?
疑う→誤解を解く、を2回もやってるんだから、やっぱりこいつも直情径行型バカ……。
敵の方もプライドばかりが高くて思慮が浅く詰めの甘いのばかりだし……。
レパートリー少ねぇな……。
ツコーミ
・目次「証拠隠滅」→「証拠湮滅」。細か過ぎますか。そうですか。
この作品は彼の最初の時代小説な訳ですが、この頃から人物造詣は糞だったのですねぇ。
猜疑心の強いヒロインなんて感情移入できねぇよ。
第2巻「紅蓮の剣」(2003)
舞台は享保3年(1718)2月。
江戸の街では殺人事件が頻発しており、死体の喉の切り傷から凶器は剃刀と推定されていた。
しかし一瞬の犯行のため目撃者も無く、事件は暗礁に乗り上げていた。
その被害者の一人が、兵太郎が懇意にしている瓦版屋の職人だった。
兵太郎とお竜は独自に下手人捕縛に乗り出すが……。
以上粗筋終わりっ。
犯人は冒頭で明かされていて、メインキャラクターが謎に挑む類の話です。
前巻よりは面白いです。それでもたかが知れていますが。
……つーかまた変な時代考証してるよ……。
中町奉行所かよ……勝手に脳内歴史作ってんじゃねぇぞ。
しかもそんなのが17年間も存在してたのかよ……。
やっぱりこのシリーズも平行世界江戸時代ということで……。
※存在するらしいです。
参考→『日本歴史地名大系 第13巻 東京都の地名』(平凡社 2002.07)134頁、140頁
ツッコミ
・だからさ、女房がくノ一だからって危険な任務を簡単に任せないって、普通。
・「性格異常者」という単語台詞はどう考えてもまずいだろ。他にも怪しい単語があるし、本当に時代小説なのか、これ?
・「見返し」→「仕返し」
・知り合いの知り合いが殺されても涙は……ああ人それぞれですか。そうですか。
・都々逸は天保年間の創始です。
・孤児に向かって「ご両親はどんなお人だったんです?」って、何か……いや凄く変な気がするのだが……。
・175ページの最後の台詞の口調が講談としか思えない件について。
・怠惰で無気力な人間が多過ぎ。露骨にページ数稼いだり、節約したり……。
・またプライドばかりが高くて思慮が浅く詰めの甘い敵キャラが……。
・カタカナしゃべりの外国人なんて久し振りに見た……。
・この作家の書く作品の登場人物、ほとんどが色情狂(もしくは淫乱)なんですが……。
・コメディエロス寒い。
あるかもしれない褒めるべき点
・友吉萌え。
やっぱりこのシリーズもお約束でベタな展開が多いですね……。
このシリーズも切ります。