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6月 アジサイ月

 大きく厚い、つややかな葉に手まりのようなまん丸い花

それが子供の頃のアジサイのイメージ

でも、この庭には大きすぎ。で、こんなアジサイ。

 アジサイとエゾアジサイの自然雑種かもしれません

少し小型で、少し早咲き、底白の澄んだ青花

葉もやや薄手で、やや小型、エゾアジサイの血を感じます。

写真はおそらくユキアジサイと呼ばれる系統のもの。

日本の野生アジサイは3種類。北から

 エゾアジサイ:北海道・東北の山地、さらに日本海側を九州まで。
        花は澄んだ青花。
 ヤマアジサイ:関東から九州の山地、最も小型、花は白・西に行くと薄青
        地域差、変異が多い、自然変異の発見が続いている。
 アジサイ:三浦半島・伊豆半島・伊豆諸島の海岸など、
      最も大型、海岸の厳しい環境に適応。
      品種改良が盛ん。鉢花として周年開花に近い流通がある。

この庭には上の写真のもの以外に、ヤマアジサイが3種類あります。
「クロヒメ」「甘茶」「無名・神奈川産」

 クロヒメヤマアジサイ

 ヤマアジサイ:神奈川産

 

 あの5月の風と光に踊っていたヤマボウシの花はどうしたでしょう。

白い衣装を脱ぎ、まん丸頭の緑の小人、枝に並んで空を見上げてる。

休みなく降る雨のしずくを、梅雨の晴れ間の真っ青な空を行く白い雲を。

高い枝の上からは、真夏の光がもうそこまで来ているのが見えている

のかもしれません。

 

雨に濡れるヤマボウシの実

 クマンバチに甘い蜜をふるまっていた、白いエゴの花のシャンデリア、

パステルカラーの緑の鈴になって雨にぬれている。もう、にぎやかな

クマンバチの訪れもありません。ふと思い出して見上げると、

静かに夕陽を浴び風に揺れている。

 アシナガバチ、スズメバチ、ときにはオオスズメバチが狩りに

やってくる。黄色と黒のしましま模様、さながら猛獣の虎、

葉の間を獲物を探してゆっくりゆっくり飛んでいる。

エゴの実

 日が沈み、弱くなった光とすず風がレースのカーテンを揺する


夕方の一瞬の光と風

・・・・・

   


7月 ムクゲ月

夏、木の葉が茂り光の弱くなった、この小さな庭で咲く花は

とても少ない。そんな夏の寝苦しい夜を吹き払うように、

朝一番の日の光を受けてムクゲの花が開く。

一重紅白の花。見上げると、朝の精気を吹き込まれるような花。

ムクゲ、この名前を覚えたのは小学生の頃、

真っ白の八重。木は大きく小学生なら登れるくらい、

花は手のとどかないところに咲いていた。

長い間これがムクゲと思っていた。今この種類に出会うことはもうない。

この庭は宅地造成の時、表土をはぎ取られてしまったらしい。

植木屋が運び込んだ土の下はドタ石。

地下水ともまったく縁がないらしい。

日照りが続くとアジサイやセンリョウが水欲しそうにうなだれてくる。

雨はそんな木や草に最大の贈り物。

    

雨の日の園路?、小さな庭にはそぐわない名。

他に思い当たらないので。

ナキリスゲやススキの葉を水滴が流れ落ち園路を満たしていく。

生き生きとした葉が柔らかい光に輝く。

・・・

朝日のなかのクロモジ

雨の上がった朝、

窓からクロモジのすきとおるような緑の葉に見とれていると、

黒いはねに鮮やかな黄色い斑紋を付けた、

モンキアゲハが1頭、大きなはねをゆっくりと羽ばたき

庭を1周半ほどして出ていった。

しばらくして、

モンキアゲハより少し小さく見えるクロアゲハが

赤い小さな斑紋をちらちらさせながら庭を1まわり。

いなくなったかと思ったら、

アオスジアゲハが水色の帯を見せびらかすように、

上下に早い速度で飛びながら庭を横切っていった。

お客様がこんなに来てくれるのは、

窓からは見えない、フジウツギの花のせいかな。

少し小型のフジウツギ    

・・・

朝の庭、バードバスの中にガマがいる。

バードバスのふちを歩く、ダンゴムシやワラジムシが朝のごちそう。

水を汲みに行ったわずかの間にどこかに退散。

ガマとの出会いはいつも驚きの出会い。

棚下の落ち葉の上、植木鉢の間、

ツワブキの葉の下、足もとの小さなツツジの株もと、

そして今日のバードバスの中、

いつもはどこで寝ているのだろう。

庭番ネコとはどんな協定を結んでいるのだろう。

・・

今年は、ダイコンソウの花が咲いた。

冬の間の葉が大根の葉に似ているので大根草とか。

2p位の黄色い花の後にできる、

緑色のいがいがの実がなんとなくユーモラス。

朝の新聞を取りにいったら、

ヒメイタビの葉の上に前足を2本ぴったり付けてまっすぐ伸ばし、

木の枝になったつもり?のナナフシ。

でも緑の葉に茶色のナナフシ、すぐ見つかっちゃいます。

ダイコンソウの実

ナナフシ

真昼の太陽と青空。

どことなく南国の香りのするクマタケラン、

小さな庭にはそぐわない大型の草。

庭の一番奥まったすみのヒメユズリハの根本を固めて

不思議な雰囲気の花を咲かす。

ヒメユズリハについてこの庭に来たクマタケラン、

故郷はどこ。

クマタケラン

ヤマボウシの実

空を仰ぐと光と陰のコントラスト。

コナラの木の縁取りの中にヤマボウシの緑の小人たち、

真夏の太陽をいっぱいに浴びて、少し大きくなって

ほこらしげに輝いている。

コナラの実はまだほんの赤ちゃん

小指の先ほどもないまん丸い小さなうずめこにくるまって、

とがった頭をちょこんと出している。

葉のもとに隠れるように、あっちに3つ、こっちに5つ、

ドングリらしくなるのはまだ少し先。

いつの間にか日が傾き

夕方の風が木の葉をゆする。

夕焼け、明日はどんな風が吹き、光が射すのだろう。      


8月

この庭にもほんの短い間、真上からの強い光が射し込みます。

その光も木の葉に遮られ草にまで届くのはその何分の1。

この夏の光で草木はそれぞれに次の季節の

支度に忙しく働いているはずです。

木の実がしだいに大きさを増し、しっかりした色を持ちます。

ツバキはもう日に日に蕾を大きくしています。

この月も終わりに近づくといつのまにか

秋が紛れ込んでいます。

□□□

木の葉がしだいに色を失い、木の実が少し色づいてきます。

ヤマボウシの小人達もうっすらと黄ばみ

秋の衣装をととのえています。

夜の庭に出るとコウロギの声が聞こえはじめました。

ツズレサセ、カタサセ、サムサガクルゾ

と鳴いているそうです。


つる性のシダ:カニクサが光を求めて
ツバキのてっぺんまでよじ登っています


カニクサの絡んでいるツバキのもとに朝日をあびて、
キツネノカミソリがおはようといっていました:
ヒガンバナよりづっと早く8月に咲きます。

ヒガンバナは遠い縄文か弥生の頃、
中国大陸から人の手によって運ばれ、
田の畦などに植えられたと言われています。

キツネノカミソリは古来より日本に生活し、
林の縁のような、より自然な場所を好むようです。

埼玉県飯能市名栗川の河辺の林を背景に咲いていた、
子供の頃の、この花記憶が今でも鮮明です。

ヒガンバナほど光を欲しがらないので、
この庭の住人となってくれたようです。
真夏の花のない庭に、
一瞬オレンジの光を灯して跡形もなく消えていきます。


コナラの実


カリガネソウもう秋もすぐそこ:次の写真も


ヤマボウシの実

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