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春とはいっても3月の初めは、冬の寒さとのせめぎ合い。冷たい風の吹く時もあり、
やっと開いた春の花が、心配になるような日もまだある。しかし、日の光の中には、
冬とは違った、春の力強さが潜み、風には春のぬくもりが含まれる。
日が長くなったと感じる頃には、そのような日もいつしか遠ざかり、庭のそこ、ここに、
しだいにしっかりした春が定着されていく。
早春の冷たい風の中で、オニシバリの小さく目立たない、淡緑色の花を見つけることが
できた。植えた覚えの無いものなので、ヒヨドリの贈り物か。真っ赤な実がなるので
それをヒヨドリが食べて運んでくれたのでしょう。でも、庭に咲いた花には、
雄しべが4つ見えているので、雄の木。赤い実は望めないようです。
オニシバリはジンチョウゲの仲間、でも花に香りは無く、目立たないこの花から、
どんな虫が雌の木に花粉を運んでいくのか、不思議な気がする。
また、鳥と植物と昆虫の関係も。諫早湾では、こんな関係がどこかで、途切れてしまったのでは
と気になるこの頃。
オニシバリは鬼縛りの意味。ずいぶん大層な名を付けたものです。
この木の皮には、長い繊維が含まれ、引きちぎることができないので、鬼でも縛れると、
こんな名を付けたとか。でも、昔は鬼ではなく、ものを縛るのに、使われていたのかもしれません。
だとすれば、とてもわかりやすい名、ということになります。
また、この木は夏に葉を、すべて落としてしまうので、ナツボウズ:夏坊主とも呼ばれています。
身近で、便利に使われていた、木なのかもしれません。
オニシバリ=ナツボウズこの庭では毎年、クロモジが一番に新芽を展げて、春を呼び込んでくれます。
こんなに柔らかく弱々しい新芽を、まだ冷たい風の吹く3月の初めに展げるのは、
大きな木が葉を広げる前に、少しでも多くの日の光を吸収しようとする、生活の知恵。
遅霜で新芽が全滅、という危険を冒しても日の光が欲しい、という現実。植物の生活も、
ぎりぎりの選択の上に、成り立っている面があるようです。もっともここ、横浜金沢の地、
特に六浦から逗子にかけては、暖かいので遅霜は、聞いたかとがありませんが。
クロモジ3月も半ばになると、日だまりでは、次々と花が開いて行く。
2月には、おずおずと1輪の花を見せていた、リュウキンカやユキワリソウも、
肩の力が抜けたように、光に向かって、花びらを広げている。
それを、追いかけるように、トサミズキの黄色い房が垂れ下がり、ヒメウズの、小さな花が、
いつの間にかここにも、あそこにもと、見られるようになる。冬の間、葉を地面に張り付ける
ようにして、寒さを耐えていた、ムラサキサギゴケも、葉を起こし、以外に大きな青い花を咲かせる。
もう少しすると、ムラサキサギゴケと、サギゴケの白い花が、日だまりをうめてくれるだろう。
リュウキンカ:ヒメリュウキンカの大型種でした
ヒュウガミズキ
ヒメウズ
ムラサキサギゴケ
ユキワリソウ1
ユキワリソウ2